毎日がんばって英語を勉強・練習しているのに、全然上達しないどころか、むしろ下手になっていると感じることはありませんか?
まるで努力が無駄になったように感じて、もうこんなことなら英語の勉強をやめようと諦めてしまいそうになりますよね。
真面目に努力しているにもかかわらず、自分の語学力が低下しているように感じるのは悔しいことです。
ですが、実はこの現象は語学学習ではよくあることです。
この記事では、勉強しているにも関わらず、自分の英語が下手になったと感じる理由を紹介します。
プラトー効果
言語学習におけるプラトー効果とは、学習プロセスにおいて、努力や練習を続けているにもかかわらず、上達が遅くなったり、止まってしまったりする段階のことです。
これは、語学学習者が学習の様々な段階で経験する一般的な現象です。
言語学習の初期段階では、学習者が基本的な語彙、文法構造、コミュニケーション・スキルを習得するにつれて、進歩が速く感じられることが多いです。
しかし、学習者が中級や上級レベルに進むにつれて、上達が頭打ちになることがあります。
プラトー効果を克服するには、粘り強さと言語学習への戦略的アプローチが必要です。
いろいろな勉強方法を試したり、新しい課題を探して定期的に練習し、モチベーションを維持することで、プラトーを突破することができます。
さらに、具体的で達成可能な目標を設定することで、上達を続けるための方向性とモチベーションを得ることができます。
新しい情報による過度の負荷
多くの新しい情報を学んだり、集中的に練習していると、なんだか新しい情報に圧倒されているように感じることがあると思います。
たくさん勉強した、という充実感がありますが、実は新しい情報をたくさん学んだことによって大きな負荷が学習メモリにかかっており、その負荷によって一時的に頭が混乱したり、学んだことを思い出すのが難しくなっている可能性があります。
集中的に勉強して、多くの負荷が学習メモリにかかっていると感じた場合は、少し休憩して学んだ情報を頭の中で整理する時間を与えると良いかもしれません。
実際私自身も、他の予定で忙しく、十分に英語の勉強時間が取れないことがあり、「勉強していないからきっと少し能力が落ちているだろう。」と思っていたら、むしろ頑張って勉強しているときよりもスムーズに英語が口が出てきた経験があります。
もちろん勉強しないほうがいいと言っているわけではありませんが、頑張って勉強したあとには、少し頭に整理する時間を与えた方がいいようです。
レベルの高い学習者やネイティブスピーカーとの比較
初級から中級、中級から上級になるにつれ、どんどん自分が目指す英語のレベルが上がってきます。
Youtubeなどでは、日本生まれでもペラペラに英語をあやつる熟練の学習者や留学経験者などが紹介されており、「自分もあんなふうになりたい」というモチベーションにもなりますが、同時にそれらの上級者と自分の能力を比較してしまい、自分の英語力が全然だめだと感じる原因にもなります。
自分の英語力を誰かと比較する必要はありません。
語学の上達は人それぞれのペースであり、その段階が違っても構わないということを忘れないでください。
学習方法に一貫性がない
言語学習では一貫性が重要です。
毎日なんとなく、気が向いた勉強だけをしていては上達が感じられにくいかもしれません。
自分が心地良いと感じる勉強方法だけではなく、苦手分野もしっかり意識してバランスの良い学習プランを立ててみましょう。
リーディング、ライティング、スピーキング、リスニングなど、語学のあらゆる面を定期的に練習しましょう。
ストレスと不安
ストレスや不安は言語学習に大きな影響を与えます。
ひとりごとではスムーズに話せても、オンライン英会話で上手く話せないのは、相手の先生に対して緊張してしまっているからかもしれません。
「上手く話さないと」「正確に話さないと」「相手を飽きさせないようにしないと」
など、上達していくにつれ自分にかけるプレッシャーも高くなっていきます。
そういったストレスは集中力、情報を思い出す能力、効果的なコミュニケーションの妨げになります。
自分はまだ学習者だから、上手く話せなくて当然だ、ぐらいの軽い気持ちで、堂々とコミュニケーションを取るようにしましょう。
燃え尽き症候群
語学の学習はゴールがないようなものなので、勉強しようと思ったらいくらでもできてしまいます。
また、勉強に集中できているときは、自分の能力がどんどん上がっているような気がして気持ちが良く、つい長時間勉強しすぎてしまうこともあるのではないでしょうか。
もちろん長時間の勉強をずっと続けられるのであれば問題ありませんが、多くの人はあまり集中的に勉強しすぎると、しばらくすると燃え尽き症候群のように勉強するのが嫌になってしまうことがあります。
語学学習は継続がなにより大切です。
毎日、「もう少し勉強したいな」と思えるくらいでやめておくのが、燃え尽き症候群にならずに勉強を続けられる秘訣かもしれません。
学習方法が単調になってしまっている
気に入った参考書や学習方法があると、ついそればかり続けてしまいますよね。
もちろん一つの教材を完全にマスターできるまで取り組むことは効果的な学習方法の一つです。
ですが、一つの学習方法や教材しか使っていないと、時間が経つにつれて単調になり、効果が薄れてしまうかもしれません。
また、語学で学習すべき内容は多岐に渡っているため、一つの学習方法だけをずっと続けていては、他の分野をカバーできないかもしれません。
1つの教材をある程度マスターできたら、異なる教材やアクティビティ、アプローチを学習ルーチンに取り入れて、いろいろなことを混ぜてみましょう。
まとめ
勉強しているにもかかわらず英語が下手になった、と感じる原因とその改善方法について紹介しました。
以前により下手になったと感じるのは、学習者によく起こることですが、実際に本当に能力が下がったわけではなく、上記で紹介したような色々な要因がからみあって一時的に下手になったと感じているだけの可能性が高いです。
語学学習は山あり谷ありの旅です。
自分に厳しくしすぎず、これまでの上達を喜びましょう。前進し続ければ、やがて直面する壁を突破できるはずです。