医療通訳になるにはどうしたら良いか悩んでいませんか?
医療通訳は通訳の仕事の中でも特殊な仕事なので、仕事内容に興味を持っている人もいるでしょう。
この記事では医療通訳になりたい人のために仕事の概要と必要な知識やスキルを解説します。
医療通訳になるには何をすべきかを一つずつ確認していきましょう。
医療通訳とは
医療通訳とは日本にいる外国人が医療を受けるときに通訳をする役割を果たします。
グローバル化が進み、日本に住む在日外国人は200万人以上ともいわれており、中には日本語が話せない方も多数います。そういった方が医療を受ける際に欠かす事のできない仕事です。
また日本に住んでいる外国人だけでなく、仕事や観光旅行などで来日した外国人が病気になって医療を受けるときにも言語面のサポートをします。
医療通訳の仕事内容
医療通訳の仕事は企業や団体などから依頼を受けて、日本語を話せない外国人が病院やクリニックで適切な医療で受けられるように言語のサポートをすることです。
通訳を通して医師や看護師とのコミュニケーションをスムーズに進められるようにします。
医療通訳は病院の受付や問診などに随行して、本人の言葉を医療従事者に伝えます。
病院側からの話も通訳して本人に伝え、相互理解を促すのが仕事です。
国によって文化や医療制度も異なることを考慮し、本人が望む医療を受けられるようにサポートすることが求められます。
医療通訳と他の通訳の違い
医療通訳と他の通訳の違いは医療に関する知識が求められることです。医療に必要な言葉のレベルでももちろん知識が必要ですが、患者の国での一般的な医療と日本の医療の違いについても理解しなければ橋渡し役ができません。
海外旅行保険などの保険についても知識も持ち、外国人患者の考えや希望を正しく医療従事者に伝えることが求められます。広い意味で医療に関連する文化について理解が求められるのが医療通訳です。
医療通訳になる3つの方法
医療通訳になるにはどのような方法があるのでしょうか。ここではプロとして医療通訳になる方法を3つ紹介します。
医療通訳を事業とする企業や団体に入る
医療通訳を事業としている企業や団体に就職すれば医療通訳として働けます。電話やビデオ通話を通じて医療通訳をするサービスを担う企業も増えてきました。
また、通訳会社や英会話教室などでも医療通訳サービスを提供している場合があります。このような企業や団体に就職すれば、通訳のスキルを磨きながら医療通訳として活躍していけるでしょう。
派遣社員として依頼を受ける
派遣社員として医療通訳になる方法はよく選ばれています。医療通訳が必要なときにスポット派遣を依頼する企業が多いからです。医療通訳としての経験があれば派遣社員として重宝されます。
企業や団体で少し経験を積んで自信を持って対応できるようになったら、派遣社員になるとさまざまな仕事に携われるでしょう。
フリーランスで仕事を探す
フリーランスで医療通訳の仕事を探す方法もあります。医療通訳の仕事はエージェントに登録して紹介してもらうのが一般的です。
企業としては病気の外国人労働者がいてすぐに医療通訳を呼ばなければならないといった状況が多いため、エージェント経由で紹介を受けるのが合理的だからです。
フリーランスで働くには医療通訳としての経験も実力も重要になります。フリーランスの医療通訳になるには、やはり企業や団体で実力を付けることが必要です。
医療通訳になるために必要なこと
医療通訳になるには通訳としてただ仕事をしていただけでは十分ではありません。
医療通訳は外国人患者が適切な医療を受けられるようにサポートするための語学力と医療に関連する知識が必要だからです。
医療通訳になりたいと思ったなら、必要なことを今から学び始めましょう。
専門用語の通訳スキルを身につける
医療通訳になるには専門用語のスキルが欠かせません。
医療用語について詳しくなり、外国人患者とも医師とも意思疎通を取れるようになるのが大切です。
専門用語をただ覚えるだけでなく、わかりやすくかみ砕いて伝えられる通訳スキルが医療通訳には求められます。
また医療通訳には医療用語だけでなく、保険や法律などについての語学力も必要です。
外国人患者から日本の医療保険の医療関係の法律について聞かれたときにも対応できるように学んでおく必要があります。
資格を取得して実力があることを示す
医療通訳として働くためには実力があることを示すのが大切です。
資格を取得すると医療通訳としてのスキルがあると客観的に示せます。
一般財団法人日本医療教育財団の医療通訳技能認定試験や、一般社団法人日本医療通訳協会の医療通訳技能検定試験が代表的な民間資格です。医療通訳として医療や保険についての知識があり、国際レベルと医療や倫理の知識を持っていることを示せるのがこれらの資格です。
医療通訳として仕事をするのに必須ではありませんが、企業や団体に就職するときにも、派遣社員やフリーランスで働くときにも有利になるので取得を目指して勉強しましょう。
日本医療教育財団の医療通訳技能認定試験
一般財団法人 日本医療教育財団が実施している民間資格です。
誰でも受けられるわけではなく、必要となる受給資格があります。
現在は英語と中国語での試験が実施されており、1次試験、2次試験どちらも年に一度の開催です。
詳しくはこちら(https://www.jme.or.jp/exam/sb/outline.html)
日本医療通訳協会の医療通訳技能検定試験
一般社団法人 日本医療通訳協会が実施している民間資格です。
こちらも誰でも受けられるわけではなく、必要となる受給資格があります。
現在は英語、中国語、韓国語、ベトナム語の試験が実施されており、1次試験と2次試験で年に2回開催されています。
試験の点数の結果により医療通訳1級と医療通訳2級を判定され、1級が医療全般にかかわれる通訳レベル。2級が健康診断・検診には対応可能レベルとなります。
詳しくはこちら(https://www.gi-miaj.org/test)
専門学校を利用して学歴を付けて就職を目指す
医療通訳になるには専門学校に通ってノウハウと学び、学歴を付けるのも良い方法です。
需要が高い英語や中国語を中心として医療通訳の養成講座を設けている専門学校があります。
専門学校では半年程度の短期習得が医療用語に特化して学べるコースや、2年制で通訳の基礎から学べるコースなどから自由に選べます。自分のスキルとレベルに合わせてコースを選ぶと効率的に知識も実力も身に付けられるでしょう。
専門学校では就職先の推薦や進路サポートをしていることも多いので、全カリキュラムを終えて卒業したら就職できるチャンスも広がります。
まとめ
医療通訳になるには専門会社や通訳会社に就職するか、派遣社員になるか、フリーランスで働くかという選択肢があります。
通訳としての基本的なスキルだけでなく、医療用語の知識と海外における医療や保険についての知識も必要なのが医療通訳の特徴です。
専門学校は基礎から学ぶことも、経験的に不足している部分を補うこともできるので活用するのがおすすめです。
医療通訳の資格も取得すれば実力を示せるようになります。必要なスキルと資格を揃えて、医療通訳として活躍する道を歩んでいきましょう。
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