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留学経験がなくても翻訳家になることはできる?|翻訳家のなり方

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翻訳家になりたいけれど、イギリスやアメリカなどの英語圏での海外留学経験ないと、翻訳家になるのは難しいと思っている方もいるかもしれません。
実際は、必ずしも留学経験が翻訳家になるのに必須かというとそうではありません。
留学経験がなくても、優れた翻訳者になることは十分可能です。
翻訳は、たとえ英語のスピーキングが苦手な人であっても、英語の読む・書くのスキルと、日本語・英語の表現スキルを磨けば十分にプロとして働ける仕事だからです。
そしてそれらのスキルは、日本にいても十分身に付けることができます。
私も何人かプロの翻訳者として活動している方を知っていますが、半分以上が1度も海外留学を経験したことが無い人たちです。
この記事では、留学経験がなく、翻訳家になれるのか不安だと感じている人のために、留学なしで翻訳家になる方法を紹介していきたいと思います。

翻訳家になるには海外留学が必須?

確かに、海外留学や海外在住などの経験があると有利になりやすい面があるのは事実です。
ですが、先ほども書いたように、海外留学経験がまったくなくても翻訳者として活動している人はたくさんいます。
その多くは、自分でスクールに通ったり、社内翻訳者として活動しながら、ステップアップしていった人たちです。
翻訳家には、英語力はもちろんですが、わからない分野の情報でもとことん調べられる探求心と、和訳の場合は、高い日本語力が必要とされます。
むしろ実際の翻訳家になってからは、こういった能力がより大切になってくるのですが、それらは留学しなくても、日本国内で十分身に付けられるテクニックです。
そのため、必ずしも留学が翻訳家になるのに必須であるとは言えないのです。

海外留学経験なしで翻訳家になるための勉強法

海外留学経験なしで、翻訳家になるためには、語学力を高めておかなければなりません。
英語の翻訳を仕事したいのであれば、まずは「実用英語技能検定」や「TOEIC」の勉強から取り掛かってみるのも良いでしょう。
実用英語技能検定1級、TOEIC900点などを取得しておけば、自分の語学力の高さを証明することができますし、就職活動や転職活動の際の大きな武器となります。
また、英語と日本語の両方で本を読む習慣をつけるのもおすすめです。英字新聞も必ず読んだ方と思います。
翻訳家には、英語・日本語両方の高い表現力が求められますので、様々なジャンルの本や記事を読んでインプットする必要があります。
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もしあなたが学生であれば、翻訳者になるための勉強はしつつ、企業に一度就職することをおすすめします。
なぜなら翻訳家には高い英語力だけでなく、翻訳する分野に関する様々な知識が求められるからです。
例えばひとくちに翻訳といっても、実務翻訳だけで「医療・医薬、技術、広報、IT、金融、法律、特許」など様々な分野に分かれています。
できれば、それらに関する知識を身に付けられる企業に入って、専門知識を身に着けてから翻訳者として独立するのがおすすめです。

翻訳スクールへ通って学ぶ

本気で翻訳家を目指すのであれば、翻訳スクールへ通うのも一つの方法です。
翻訳スクールでは、翻訳の基礎から応用までをしっかり学ぶことができます。
同じ目標を持つ仲間たちと出会えることも、翻訳スクールに通うメリットです。様々なバックグラウンドや専門分野を持った人が通っているため、刺激にもなりますし、将来のコネクションをつくることも可能です。
卒業生に対して、翻訳の仕事の紹介やサポートを行っているスクールもあります。
そのようなスクールを活用すれば、仕事も見つかりやすくなることでしょう。
大手では「サイマルアカデミー」「ISSインスティチュート」「フェロー・アカデミー」などがあります。
体験レッスンや、短期講座なども随時開校されているようですので、一度行ってみると良いと思います。

インターネットを活用する

インターネットが発達した現代では、簡単に世界中の人とつながることが可能です。
オンラインスクールやSNSなどを活用すれば、海外留学なしで外国人とコミュニケーションを取ることや学ぶことができます。
文章の添削サービスや、オンライン英会話でネイティブの先生に添削してもらう、といった方法も一つです。
また、翻訳者の会員制ネットワークである「アメリア」に登録して勉強や情報収集をするのもおすすめです。
入会すると、求人情報や、翻訳コンテストに参加することができるので、スキルアップに役立ちます。
未経験可の求人情報も多いので、ここで始めての仕事を獲得したという翻訳者の方も多いようです。

翻訳チェッカー・ポストエディターの仕事から始めてみる

翻訳者に求められるレベルは非常に高いため、最初は中々トライアルに合格するのが難しいかもしれません。
その場合は、翻訳チェッカーやポストエディターの仕事から始めてみるのもおすすめです。
翻訳チェッカーは、翻訳者の翻訳文に抜け漏れがないか最終チェックする仕事です。
プロの翻訳者の文章に常に触れることができるため、自分のスキルアップにも役立つでしょう。
また、ポストエディターは機械翻訳のミスや違和感を修正する仕事です。
こちらも需要が増えているため、翻訳者としてのファーストステップとして挑戦してみるのも良いかもしれません。
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語学以外の勉強も重要

翻訳家になるためには、語学力だけでなく、医療、法律、ITなどの専門知識も必要です。
なぜなら、その分野に対して精通して理解しておかないと、正確な翻訳を行うことができないからです。
たとえば、医療関係の翻訳していきたいのであれば、医師や看護師や薬剤師などの資格を持っていると、有利になりやすいでしょう。
大学や専門学校で知識を身につけることや一旦その業界へ就職するなどして、できるだけ早いうちから、専門分野を決めておき、しっかり勉強しておくようにしましょう。
翻訳家として働くためには、語学力以外に自分の強みを持っておくことが大切なのです。
フリーランスの翻訳家になるためには、営業力も必要です。
ただ、まったくの未経験の方がいきなり独立して働くのは、難しい面もあるかもしれません。
フリーランスを目指している方は、ひとまず翻訳会社へ就職して、ある程度経験を積んでから、独立を考えてみてはいかがでしょうか?

さいごに

いかがだったでしょうか。国内で英語を勉強している人にとって、翻訳家というのは留学なしでも目指せる最適な職業と言えるかもしれません。
大切なのは、「英語力」「日本語力」そして「専門分野に対する知識」です。
誰でも簡単になれるような職業ではありませんが、たとえ海外経験がなくても、努力次第で十分目指せる仕事だと思います。
また、年齢制限もないので、何才からでも目指せる仕事です。
私が翻訳スクールに通っていた時は定年後の第2のキャリアとして翻訳家を目指されている男性がいました。
もし、あなたが翻訳家に興味があるけれど、海外経験がないことで目指すのを躊躇しているのであれば、それは全くハンデにはならないので安心してください。
努力次第で、翻訳家になれるチャンスはいくらでもあります。
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