英語を学習している人の多くが「句動詞」を覚えることを苦手に感じているのではないでしょうか。
単語を覚えるのが比較的スムーズにできても、句動詞がどうしても覚えられない・・、何度覚えてもわからなくなってしまう＆実際の会話で中々使えない、と苦戦している人も多いと思います。私も実際にそのように苦しんでいた一人です。
ですが、ネイティブの会話を理解するために、そしてより自然な英語を話すために句動詞は避けては通れない道です。逆に言えば、句動詞を覚えることで、理解力と会話力がかなり向上するということです。
この記事では、英語力のレベルアップに欠かせない「句動詞」を覚えるためのコツについて解説したいと思います。
目次
①動詞ごとに覚えるのではなく、助詞ごとに覚える（up, off, out, away） など
句動詞というのは、ほとんどがシンプルな動詞”get”や”come”などでできています。句動詞の覚え方としてよく紹介されているのは、その動詞ごとに句動詞をグループ分けして、それを覚える方法です。
get up…起き上がる
get over…乗り越える
get away…離れる
などです。
一見これはとても覚えやすい方法に見えるかもしれませんが、実は全く逆です。なぜならぱっと見は似ているのに、それぞれ全く意味の違う句動詞なので、覚えるときに余計混乱してしまいます。
では、どうやって覚えるのが効率的かというと、助詞でグループ分けして覚えることです。
それぞれの句動詞は、動詞と助詞で構成されています。例として、clean upという句動詞を見てみましょう。
clean（動詞）＋up（助詞）
という構成になっています。
Upという助詞はいくつかの意味を持ちます。
その一つが、「まったく」「すっかり」「～し尽くす」というニュアンスです。
Clean up きれいに掃除する
Drink up 飲み干す
Eat up 食べきる
Dry up 干上がる
このように、”Up”が「～し尽くしてしまう」というようなニュアンスを持っていることを理解していれば、あとはその前に私たちの良く知っている動詞を持ってくることで、句動詞を作ることができます。
その他にもOutであれば、何かが存在しなくなった、終わった、消えたという意味があります。
Go out 火が消える （出かける、デートするなどの意味もあります）
Put out （明かりやたばこを）消す
Turn out （電気などを）消す
Blow out （ろうそくなどを）吹き消す
このように、動詞ではなくまず助詞のニュアンスごとに句動詞をまとめて覚えることで、より記憶に定着しやすくなります。
助詞とその傾向については、良い句動詞の辞書でもっと学ぶことができます。
私のお気に入りはMacmillan Phrasal Verbs Plusで、使いやすく、最も頻繁に使われる英語の句動詞を強調しており、各助詞とそのさまざまな使い方や意味について詳しい情報が載っています。
２.場面ごとに句動詞をリスト分けして覚える。
せっかく句動詞を覚えても、実際の会話で使えなければ意味がありませんよね。そこでおすすめなのが、場面ごとによく使われる句動詞をまとめることです。
まずノートと書くものを用意してください。そして、会話やドラマなどで出てきた句動詞を、使われていた場面ごとにまとめてください。例えば、友人同士の会話、恋愛や人間関係、職場やお店で話すとき、などです。
どのような場面でこの句動詞が使われるのかが理解できれば、自然と自分も会話のときに使えるようになるはずです。できれば、句動詞が使われていた文章をまるごとノートに書いておくのがおすすめです。
句動詞を覚えるときと注意
①分けられる句動詞か、分けられない句動詞かを区別して覚える
分けられる句動詞、というのはcheer up（元気づける）のように、“Cheer her up”と動詞と助詞の間に目的語を入れることができる句動詞です。
分けられない句動詞というのは、fall off（落ちる）のように”He fell off the bridge”とは言えても、”He fell the bridge off”とは言えない句動詞、動詞と助詞の間に目的語を入れることができない句動詞のことです。
重要な語法になるので、句動詞を覚える際に一緒に覚えてしまったほうがよいでしょう。
②他動詞、自動詞か区別して覚える。
動詞に他動詞（目的語が必要な動詞）と自動詞（目的語が必要ない動詞）があるように、句動詞にもその区別があります。
こちらも、句動詞を覚えるときに一緒に覚えておく必要があります。
他動詞として使われる句動詞の例
get off… （～を降りる） Get off the train.
take off… （～を脱ぐ） Take off your shoes.
look after… （～の面倒を見る）Look after my sister.
自動詞として使われる句動詞の例
show up… （現れる） He showed up at the party.
pass out… （気絶する、倒れる I was going to pass out.
まとめ
以上、句動詞の覚え方のコツをまとめました。
覚えるのが本当に難しい句動詞ですが、一度マスターしてしまえばあなたの英会話が一段こなれたものになること間違いなしだと思います。
ぜひ、今回紹介した覚え方を実践して、句動詞を自分のものにしてください。
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